Sasa

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大河ドラマ「土用の丑」
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    くだんの代官ものです。再々登場です。

    その頃、超高級老舗料亭の一室に、
    代官と廻船問屋と女将(おかみ)が揃って座っていた。
    部屋の中央には、大きなタライが置かれ、丸々とした鰻(ウナギ)が泳いでいる。
    「手前どもが、お奉行様のために、四万十川から取り寄せました鰻でございます!」
    廻船問屋が自慢げに言う。
    「ほう、さすがは、廻船問屋、気が利くではないか。」
    代官はそう言いながらも、少し意地悪く、ニヤリと、
    「まさか、産地偽装は、やっておるまいな?」
    廻船問屋も、手馴れたもので、
    「滅相もございません。いつもの、素性の分からぬ鰻と違い、
    混ざっても、すぐに分かるように、印を付けてあります。」
    「何?印とな?」代官が目を良く凝らしてみると、
    確かに頭に小さな文字で”国産”と刺青がしてあった。
    「フ〜ム、なるほど。産地証明というやつか。」
    「さあさあ、女将、早速、支度をしてくれ。」と廻船問屋が言う。
    女将は、かしこまりましたと板前にタライを運んで行かせた。
    代官と廻船問屋が、女将に酒を注がれながら、しばし待っていると、
    やがて美味しそうな臭いと共に、調理された鰻が運ばれてきた。
    「どれ。」と早速、代官が箸をのばす。「ウ〜ム、うまい!四万十じゃ!天然じゃ!」
    「さすがはお奉行様、舌がメタ・・、いや肥えてらっしゃいますなあ。」と廻船問屋。

    そこへ「はて?」と代官が、不思議そうに箸でつまんだ鰻を見ている。
    「どうかなさいましたか?」と廻船問屋。
    「この鰻には、薄っすらと”歯型”が付いておるではないか!」
    「さては、わしに、使い回しをしおったな!」
    「女将!、板前をここに呼べ!」代官は、すごい剣幕で、怒鳴った。

    震え上がる女将と板前を前に、代官は脇差に手をのばす。
    慌てた女将は「とんでもありません!
    下座の部屋のお客にしか、回しは致しておりません。」と断言した。
    板前は、恐怖で「★◎〜♂、∞*☆●〜♀です。」と何を言っているのか分からない。
    「超高級料理とは、看板に偽りか?返答せぬか!」太刀を板前に向けると、
    この女将、そばで、なにやらブツブツと言っている。
    横でブツブツ「超高級お料理とはお値段です、と言え。」
    ブツブツ「頭が真っ白になった、と言え。」
    ブツブツ「使い回しではなく、手付かずのお料理、と言え。」
    ブツブツ、ブツブツ。

    見かねた廻船問屋が、「まあまあ、お奉行様!
    今度、南蛮より大量の安い”うどん粉”が手に入りまして。」
    「何?、”うどん粉”とな?、密貿易か?」
    廻船問屋が代官にひそひそと耳打ちする。
    「そこでです、そのうどん粉で、この者どもに、
    ”超高級手打ち讃岐うどん”を作らせ、卸し売り致そうかと思っております。」
    代官の手がピタリと止まった。廻船問屋が続けて言う。
    「分け前は、お奉行様5割、手前ども3割、残りは、この者どもに与えるということで、
    いかがでございましょうか?」
    「フ〜ム、こやつらの老舗の屋号が必要なのだな。よし分かった!」
    「お前達、この場で手打ちに致そうかと思ったが、今の話で手打ちと致そうぞ!」
    手打ちうどんに引っ掛けた、代官の超ヘタクソ〜な”親父ギャグ”に、座は一気に和んだ。
    パチパチパチ!「うまい!、さすが、お奉行様!」
    「お品書きは
    ”超高級・純国産・遺伝子組換無し・無農薬に有機に新鮮・賞味無期限・
    これでもか老舗の味・本場手打ち讃岐うどん”
    と致しましょう。」と廻船問屋。
    代官が「いかにも、売れそうな名前じゃ!。お主も、相当の悪よのう〜。」と決めゼリフを言うと、
    廻船問屋が「お奉行様も、相当なもので。」と答え
    二人、顔を見合わせ、腹の底から、思わず「グワッハッハッ・・・」と高笑いを始めた。

    しかし、この女将だけは、ひたすら平伏したままで、いつまでもブツブツ
    ブツブツ「私は悪くない、従業員が悪いんだ・・・。」
    ブツブツ「やれと言ったけど、やったのは板前だ・・・。」
    ブツブツブツブツと言い続けたそうな・・・。

    | ドラマ | 17:16 | comments(4) | trackbacks(0) |
    コメント
    やっとおいついたぁぁぁぁ〜!

     って、すごい作品でありますぅぅぅぅ!

     大河作品だけあって、読みきるのに時間を食って大変だけども、やり取りが映像のように見えてきて、さすが、元放送部の描写力ですぅぅぅ。すばらしい社会風刺作品に仕上がって、ここで埋もれてしまうのは、実にもったいない!!

     しかし、やはり代官か、悪徳商人の経験がなければ、ここまでリアルな表現は簡単に書けないのではと、庶民は思う次第・・・・。

     お主!良心をそっと胸にいだきつつ、それでも経験を積みまさるとは、相当、悪じゃのうぅぅぅぅぅ〜。。。。。

    | a | 2008/07/18 10:00 PM |
    SASAさんが悪役?
    (¨;)イメージわかない…
    いっそ 前のブログのタクシーチケットで出てくる 『いつもすまないねぇ ゴホゴホ』と病弱なおとっつぁん ならピッタリかな
    ( ̄▽ ̄;)
    aokaiさんは 差し詰め 赤髭先生かな?
    \(^^:;) お髭の点でピッタリ…
    悪代官は誰がいいかな?
    φ(.. )
    ところでLEEの役は何だろう…
    f^_^;
    | LEE | 2008/07/19 2:53 AM |
    LEEちゃんの役どころはですね、まち娘ですねぇ。

    悪代官「これ、そこの娘。名はなんと申す?」
    まち娘「LEEと申します〜」
    悪代官「リーとは、ちと、リーズナブルな名じゃなぁ」
    廻船問屋「またまた、お代官さまお上手で〜」
    まち娘「なにをおっしゃいますやら、あたいはあんまが上手でおますのやぁ!」
    悪代官「げっげっ!あんまとな!!こっこれ!廻船問屋!」
    廻船問屋「はっは!!これ、まち娘!あっちえ行け!われわれの悪事がもみ出されては、これゃ、たまらんわい!!」

    えぇ〜、お後がよろしいようで・・。ぺペンぺんぺん♪
    | a | 2008/07/21 5:56 PM |
    わーい\^o^/
    町むすめかぁ o(^-^)o
    しかも 正義の味方!! (^O^)/
    弱者には癒しの按摩を
    悪代官には痛い ツボをついて…
    いいですねぇ〜 (^.^)
    必殺仕事人みたい
    ( ̄▽ ̄;)
    | LEE | 2008/07/21 10:47 PM |
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